はじめに
住宅展示場は、家づくりの第一歩として多くの人が訪れる場所です。モデルハウスを見学することでイメージが膨らみ、「この会社がいいかも!」と前向きに感じる方も多いでしょう。
しかし、展示場見学後に「失敗した」「もっと調べておけばよかった」と後悔する人も少なくありません。
この記事では、元ハウスメーカー営業だった筆者が、実際に相談を受けた「よくある5つの後悔例」と、その対策をわかりやすく解説します。
1. 展示場の豪華さに惑わされた
展示場にあるモデルハウスは、その会社の“最高級グレード”でつくられていることがほとんどです。
- 床は無垢材、天井は吹き抜け、壁はタイル張り
- キッチンもフルオーダーで、家具や照明も特注
こうした仕様は、実際に建てる家では標準仕様ではないことが多く、後で「追加費用がかかる」と知ってがっかりするケースがあります。
▶ 対策
営業担当に「これは標準仕様ですか?」「追加費用はどのくらい?」と具体的に確認しましょう。標準仕様の資料をもらっておくと安心です。
2. 営業の押しに負けて即決してしまった
展示場で出会った営業担当が感じのいい人で、その場のノリや提案に乗せられて「とりあえず契約」してしまう方もいます。
- 「モデルハウス仕様のキャンペーンは今月末まで」
- 「仮契約すれば土地も一緒に押さえられます」
こうした“今だけ感”を煽る営業トークに冷静さを失い、後々後悔することも。
▶ 対策
どんなに好印象でも、一度は持ち帰ることが鉄則。できれば家族や第三者(FPなど)にも相談してから判断しましょう。
3. 複数メーカーを比較せずに決めてしまった
「一社目でピンときたから」「担当者が良かったから」…そんな理由で即決してしまう方もいますが、比較なしに選ぶのは危険です。
- 価格の妥当性が分からない
- 自由度や標準仕様に差があることを知らない
▶ 対策
2〜3社は必ず比較しましょう。その際は価格だけでなく、営業との相性・自由度・保証内容などの観点を持つと効果的です。
4. 展示場で聞いた話と契約後の話が違った
契約後に「それはオプションでした」と言われ、見積もりが大幅に膨らむ…これはよくあるトラブルです。
- 「展示場のキッチンは標準ですよ」→実際はグレードアップ品
- 「この仕様なら総額○○万円くらいです」→外構や付帯工事が別だった
▶ 対策
見積もりの段階で、「何が標準で何がオプションなのか」を明確にしましょう。仕様一覧やオプション価格表を必ずもらっておくのがポイントです。
5. 家づくりより先に土地や予算を固めていなかった
展示場で家の仕様にワクワクして話が進んでしまい、土地や資金計画が後回しになるパターンも多いです。
- 希望のエリアに土地が見つからず振り出しに戻る
- 想定より予算オーバーして住宅ローンが組めない
▶ 対策
家づくりは「土地×建物×お金」の3つが揃って初めて進みます。展示場に行く前に、予算シミュレーションとエリアの方向性だけでも決めておくと安心です。
まとめ
住宅展示場は、家づくりの第一歩として有益な場ですが、知識がない状態で行くと「後悔のきっかけ」にもなりかねません。
✔ 展示場の仕様は豪華すぎることがある
✔ 営業の押しに流されず一度冷静になる
✔ 複数社を比較して判断の軸を持つ
✔ 標準仕様とオプションは明確に
✔ 先に資金計画と土地の方向性を持っておく
上記のポイントを押さえることで、住宅展示場を“情報収集の場”として最大限に活用できます。
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